「しつけはほめて伸ばすの基本で、叱ったり怒ったりするべきではない」
と書いた本やネット記事は多いです。
一方、なぜ叱ることを避けた方が良いのか、客観的に書かれた記事は少ないように感じます。
この記事では、
『慣れ』
に注目して、客観的・技術的な視点から、叱ることの難しさについて述べていきます。
『叱って教える』方法を取らない理由は?

●子育て
●学校教育
●スポーツ指導
といった学び・成長の場面において
『叱る(体罰を含む)ことは避けるべき』
『成功をほめて伸ばすべき』
という考えが浸透してきていると思います。
この考えは、まさしく正論です。
僕がしつけやトレーニングに飼い主さんと一緒に取り組む際には、
『上手にできたらご褒美をあげる』
ことを基本にして、
『罰(叱る・怒る・体罰を与える)を使って教える』
方法は極力取らないようにしています。
●叱ることは人道的ではない
●愛犬のメンタルに悪影響を与える
●時代遅れ
等の倫理的・社会通念的な理由もありますが、
『叱ることはとても難しい技術』
『注意しなければいけない点が沢山ある』
という、技術面や効率面での理由の方がむしろ大きいです。
●学校教育
●スポーツ指導
といった学び・成長の場面において
『叱る(体罰を含む)ことは避けるべき』
『成功をほめて伸ばすべき』
という考えが浸透してきていると思います。
この考えは、まさしく正論です。
僕がしつけやトレーニングに飼い主さんと一緒に取り組む際には、
『上手にできたらご褒美をあげる』
ことを基本にして、
『罰(叱る・怒る・体罰を与える)を使って教える』
方法は極力取らないようにしています。
●叱ることは人道的ではない
●愛犬のメンタルに悪影響を与える
●時代遅れ
等の倫理的・社会通念的な理由もありますが、
『叱ることはとても難しい技術』
『注意しなければいけない点が沢山ある』
という、技術面や効率面での理由の方がむしろ大きいです。
音で驚かせたり、強く引っ張ったり…

よくある叱り方としては
●大きな声で叱責する
(「NO!」「だめ!」「いけない!」と大きな声で伝える)
●大きな音で驚かせる
(缶の中にコインやネジを入れて耳元で強く振る、等)
●リード(引き綱)を強く引く
●体罰(叩く等)
という方法があると思います。
●他の人や犬に吠えつく
●(飼い主も含めた)人に噛みつく
●散歩中にグイグイ引っ張る
といった、
「これはやってはいけない」
と飼い主が判断した行動の直後に
『痛み・ビックリ・嫌な音』
といった嫌なこと(嫌悪刺激)を与えることで、
「嫌なことがあるからもうやらないようにしよう」
という学習をしてくれることを期待するわけです。
しかし、叱る時には注意するべきことが沢山あります。
その一つが
『慣れると効かなくなってしまう』
というものです。
●大きな声で叱責する
(「NO!」「だめ!」「いけない!」と大きな声で伝える)
●大きな音で驚かせる
(缶の中にコインやネジを入れて耳元で強く振る、等)
●リード(引き綱)を強く引く
●体罰(叩く等)
という方法があると思います。
●他の人や犬に吠えつく
●(飼い主も含めた)人に噛みつく
●散歩中にグイグイ引っ張る
といった、
「これはやってはいけない」
と飼い主が判断した行動の直後に
『痛み・ビックリ・嫌な音』
といった嫌なこと(嫌悪刺激)を与えることで、
「嫌なことがあるからもうやらないようにしよう」
という学習をしてくれることを期待するわけです。
しかし、叱る時には注意するべきことが沢山あります。
その一つが
『慣れると効かなくなってしまう』
というものです。
へっちゃらになっちゃう

●大きな声や音で驚かす
●リードを強く引く
という方法は、はじめのうちは愛犬も驚いてくれるので、効果があります。
●吠える
●グイグイ引っ張る
●甘噛み
といったことを愛犬が(一時的には)やらなくなるので、飼い主さんも繰り返し使うようになります。
しかし繰り返しているうちに、
●声や音の大きさ
●力の強さ
といったものに慣れてしまうケースが多いです。
同じような刺激を何度も経験すると、はじめのうちは嫌なものと感じたり、驚いていたことが、へっちゃらになってしまうのです。
そうなると、それまで以上に大きな声や強い力で叱らないと、通用しなくなってしまいます。
すると、
愛犬が慣れて効かなくなる
↓
さらに強い力や声で叱る
↓
慣れて効かなくなる
↓
さらに強く叱る
という連鎖(スパイラル)にはまってしまいます。
これが行き過ぎると、過剰な体罰(虐待)にもつながりかねません。
このスパイラルにはまらないためには、最初の数回で
「もうやらないようにしよう」
と、愛犬に強烈に印象づけることが必要です。
そのためには、
●強さ
●タイミング
が完璧でなければいけませんが、これは経験を積んだプロでもなかなか難しい技術です。
まして、一般の飼い主さんにとってはハードルの高い技術だと思います。
●リードを強く引く
という方法は、はじめのうちは愛犬も驚いてくれるので、効果があります。
●吠える
●グイグイ引っ張る
●甘噛み
といったことを愛犬が(一時的には)やらなくなるので、飼い主さんも繰り返し使うようになります。
しかし繰り返しているうちに、
●声や音の大きさ
●力の強さ
といったものに慣れてしまうケースが多いです。
同じような刺激を何度も経験すると、はじめのうちは嫌なものと感じたり、驚いていたことが、へっちゃらになってしまうのです。
そうなると、それまで以上に大きな声や強い力で叱らないと、通用しなくなってしまいます。
すると、
愛犬が慣れて効かなくなる
↓
さらに強い力や声で叱る
↓
慣れて効かなくなる
↓
さらに強く叱る
という連鎖(スパイラル)にはまってしまいます。
これが行き過ぎると、過剰な体罰(虐待)にもつながりかねません。
このスパイラルにはまらないためには、最初の数回で
「もうやらないようにしよう」
と、愛犬に強烈に印象づけることが必要です。
そのためには、
●強さ
●タイミング
が完璧でなければいけませんが、これは経験を積んだプロでもなかなか難しい技術です。
まして、一般の飼い主さんにとってはハードルの高い技術だと思います。
まとめ

●大きな声
●大きな音
●強い力
等々、叱るときの方法は色々とあると思いますが、
『何度も使うと慣れてしまう』
ということはどの方法でお同じです。
そして、いつの間にかスパイラルにはまって、
『ただ暴力をふるっているだけ』
『ただ怒鳴っているだけ』
という状態になってしまうこともあります。
怖いのは、スパイラルにはまってしまっていることに、飼い主さん自身が気付かないことが多いことです。
そういったことを防ぐためにも、
『叱る』
という行為には、
●使いすぎると慣れが生じる
●同じ強さでは効果が無くなっていく
●いつのまにかエスカレートしていく
等の技術面での難しさがつきまとう、という認識をもつことが必要だと思います。
●大きな音
●強い力
等々、叱るときの方法は色々とあると思いますが、
『何度も使うと慣れてしまう』
ということはどの方法でお同じです。
そして、いつの間にかスパイラルにはまって、
『ただ暴力をふるっているだけ』
『ただ怒鳴っているだけ』
という状態になってしまうこともあります。
怖いのは、スパイラルにはまってしまっていることに、飼い主さん自身が気付かないことが多いことです。
そういったことを防ぐためにも、
『叱る』
という行為には、
●使いすぎると慣れが生じる
●同じ強さでは効果が無くなっていく
●いつのまにかエスカレートしていく
等の技術面での難しさがつきまとう、という認識をもつことが必要だと思います。