「大谷翔平選手の愛犬と同じ犬種を飼いたい」と思ってしまう理由と、その危うさについて解説

大谷翔平選手に限らず、誰にでも好きな芸能人、憧れのアーティスト、目標とするアスリート、といった人はいることでしょう。

そういった有名人の様々な媒体における発言に対して、
「この人が言うんだから間違いない」
「この人がお勧めするものは信用できる」
「この人と同じ服を着てみたい」
といったことを感じる人も多いと思います。

人は、特定の分野で突出した才能を発揮している人物や成功している人物について、その専門分野以外の言動についても高く評価してしまう（信用してしまう）傾向を持っています。

このことを心理学用語で
『ハロー効果』
と言います。

有名人を起用した広告やCMを見て
「あの芸能人と同じ服を着たい」
「あのアスリートと同じものを食べたい」
と思うのも、ハロー効果の一種だといえます。

人気のある（好印象を広く持たれている）有名人は、広告に起用されやすい傾向があります。これは、有名人の高評価にあやかり、商品の評価を高める広告主（企業）の狙いを表しています。いわゆるハロー効果を売り上げにつなげようという意図です。

好きな有名人と一緒にいる犬を見て、ましてや有名人がその犬をかわいがっている様子や、その犬がお利口さん（に見える）な様子を見て、
「かわいい！」
「自分も飼いたい！」
「この犬種はお利口に違いない！」
と思ってしまうのも、自分が尊敬・憧れを抱いている（高評価している）有名人に引っ張られて、その犬（犬種）に対しても高評価をしてしまっている可能性が高いです。

その犬（犬種）を、有名人とは関係なく単体で目にした（客観的に評価した）場合、そこまでの高評価をするかは大いに疑問です。

その意味で、有名人の犬が実際以上にかわいく見えてしまうのも、同じ犬種を飼いたくなってしまうのも、ハロー効果の一種だといえるかもしれません。

つまり、CMで有名人が着ている服や食べている物を見て
「あの人と同じ服を着たい！」
「あの人がおいしそうしているから、おいしいに違いない。食べてみたい！」
と思うのと同じです。