愛犬が早朝に吠える、ということで悩む方は多いようです。
眠いのに起こされる、眠りが浅くなる、近所迷惑が心配、等々、飼い主さん自身のストレスや寝不足につながる場合もあります。
この記事では、犬が早朝に吠えてしまう理由や対処法について、お話しします。
犬が早朝に吠える最大の理由は「吠えると飼い主が来てくれる」こと

吠える
↓
飼い主が来てくれる
という成功体験を何回もしている、ということです。
早朝に愛犬が吠えると、吠えるのをやめさせようと、
◉声をかける
◉ゲージから出して相手をしてあげる
ということをしがちです。
飼い主さんが来てくれて、外に出してくれたり、相手をしてくれることは、愛犬にとっては良い結果(報酬)です。
朝になったら吠える
(行動)
↓
飼い主が来てくれる外に出してくれる・かまってくれるetc
(結果:報酬あり)
という成功体験を積み重ねることになるので、
《吠える=報酬をもたらす》
という学習につながります。
これは早朝に吠えることに限らず、日常生活の何気ない場面の中で積み重ねられる学習でもあります。
〔例1〕
飼い主が二階に洗濯物を干しに行く
↓
一人ぼっちになった愛犬が吠える
(行動)
↓
飼い主が急いで一階に戻って来てくれる
(結果:報酬あり)
〔例2〕
飼い主がご飯を食べている
↓
自分も欲しくなった愛犬が吠える
(行動)
↓
飼い主からおかずを少しもらえる
(結果:報酬あり)
上記の例の2つとも、愛犬が吠えること(行動)が
★飼い主が戻ってくる
★食べ物
という報酬(結果)をもたらしています。
こういったことの日々の積み重ねが、
《吠える=報酬をもたらす》
の学習を促進(強化)させ、早朝に吠えることにつながっている可能性は高いです。
吠えをやめさせる基本は「吠えても意味がない」と学習させること

の学習が早朝に吠えることにつながっている可能性が高いのであれば、予防のためには逆の学習をさせてあげることが必要です。
それが、
≪吠える=意味が無い(報酬が無い)≫
という学習です。
朝になったら吠える
(行動)
↓
飼い主は来ない
(結果:報酬なし)
という経験を積み重ねることで、
≪吠える=報酬が無い(意味が無い)≫
という学習につながることが期待できます。
いくら愛犬が早朝に吠えても、相手にしない(様子を見に行かない・声をかけないetc)ことを貫き通すことで、吠えることを諦めてくれることにつながります。
日常的に「吠えても相手にしない」対応を徹底しよう

≪吠える=意味が無い≫
の学習をさせてあげることも大切です。
先の例でいうと
〔例1”〕
飼い主が二階に洗濯物を干しに行く
↓
一人ぼっちになった愛犬が吠える
(行動)
↓
飼い主は戻って来ない
(結果:報酬なし)
〔例2”〕
飼い主がご飯を食べている
↓
自分も欲しくなった愛犬が吠える
(行動)
↓
飼い主から何ももらえない
(結果:報酬なし)
と、吠えること(行動)が報酬(結果)には結びつかない、という経験を普段から積み重ねることが、
≪吠える=意味が無い≫
の学習につながり、早朝に吠えることの予防効果が期待できます。
犬が朝吠える主な4つの原因と対策

と言葉では簡単に言えますが、実際に実行するのは難しい場合が多いです。
日中はともかくとして、早朝に吠える愛犬を放っておくこと
「近所迷惑になっちゃう💦」
という懸念も大きいでしょう。
「このままだと、ますます吠えるようになっちゃうかも…」
と心配になってしまうかもしれません。
そこで、愛犬が早朝に吠える確率をできるだけ減らすためにできる取り組みについて、以下で色々と提案したいと思います。
ここまでは、
[愛犬が吠えること(行動)]
と
[飼い主さんの対応(結果)]
の関係に特に注目して、愛犬が早朝に吠えることのメカニズムについて話してきました。
ここからは、
[愛犬が吠えやすくなる条件(先行刺激・先行事象)]
に注目して、愛犬が早朝に吠えや少なる状況を避けるための取り組みについて、提案していきます。
原因1:犬はもともと明け方に活発になる生き物

夜行性といっても、夜の間ずっと活発なわけではなく、
◦夕方(日沈の前後の時間帯)
◦明け方(日出の前後の時間帯)
に活発になる傾向があります。
夜行性の野生動物が活発に活動(捕食行動)するのも、この時間帯です。
愛犬が早朝になると元気(活動的)になって、
◦遊びたくなる
◦外に出たくなる
と、吠えやすい状況になるのは、ある意味では当然といえます。
対策:寝る時間を遅くする&寝る前に運動させる

《元気になる時間を遅くする(後ろにずらす)》
ことは、取り組み次第できるかもしれません。
そのためには、
☆寝る時間を遅くする
☆寝る前に遊び・運動で疲れさせる
という方法が効果的です。
寝る時間が遅くなれば、その分、目が覚める(元気になる)時間も遅くなることが期待できます。
いつも愛犬が就寝する(寝るためにハウスに入る)時間を、1時間~2時間程度遅くしてみましょう。
時間を遅らせるだけでなく、疲れている状態で就寝してくれたら、目覚めの時間が遅くなる可能性がさらに高くなります。
☆オモチャ遊びで身体を動かす
☆知育玩具やオヤツ探しで頭を使う
といったことで身体や頭が疲れた状態になってから寝ることで、朝の目覚めが遅くなる効果が期待できます。
原因2:朝になってお腹が空く

そして朝は夕食から時間がかなり経過しています。
《活発になる&夕食から長時間が経過》
の影響で、かなりの高確率でお腹が空いている状態になります。
ご飯が欲しくて要求したとしても、不思議ではありません。
もしも、日常の中で
吠える
↓
飼い主さんが何かくれる
という学習を積んでいたら、吠える確率はさらに高くなります。
対策:寝る前に軽く食事を与える

寝る前にご飯をあげることで、
◇早朝の空腹感を軽減させる
◇空腹になる時間を遅らせる
という効果が期待できます。
例えば、
夕食…18時
朝食…7時
だとすると、間に13時間の開きがあります。
それを、
夕食…22時
朝食…7時
にすると9時間の開きですみます。
13時間の開きと比べて、空腹感が少なくなることが期待できます。
「22時まで夕食を待たせたら、それこそ吠えちゃって大変💦」
という場合は、
《夕食を18時と22時で半分ずつあげる》
という方法も有効かもしれません。
原因3:外の光や音などの刺激で目覚めてしまう

家の外を車や人が通るようになるかもしれません。
(新聞配達、早朝出勤、等)
外からの刺激(光や音)で朝になったことを感じ取る
↓
行動が活発になって吠える
という図式になっている可能性もあります。
対策:遮光/防音で刺激を減らす

◇ハウス全体をタオルケットや遮光シートで覆う
◇雨戸を閉める
◇カーテンを厚手のものに変える
◇音楽を一定音量で流し続ける(外の音を聞こえにくくする)
といった方法で、愛犬の目覚めさせ、早朝に吠えることを誘発する外からの刺激(光や音)を遮断・軽減する効果が期待できます。
原因4:排泄をしたくて吠える

夜の間にオシッコやウンチが溜まりますから、目が覚めたら排泄したくなります。
尿意や便意で目が覚めることもあるでしょう。
でも、きれい好きな性格の子は、自分の寝床では排泄したくない(汚したくない)という傾向があります。
排泄したい。
でも、寝床は汚したくない。
どんどん切迫してくる。
そんな状態になることが、吠えることを誘発しているのかもしれません。
対策:寝床とトイレを分けて環境を整える

ハウスとして使用しているサークルを広くしてスペースを確保することで、愛犬の寝床とトイレを別々に設置することができます。
切迫することなくオシッコ・ウンチができる環境を整えてあげることで、早朝に吠える確率を低くすることができるかもしれません。
対策を組み合わせて習慣化することが大切

しかし、一つの条件でだけで吠えることが誘発される、というのはあまり考えられません。
光や音に反応して目が覚める
↓
ハウスの中で動き回るうちにお腹が空いてくる
or
オシッコ・ウンチがしたくなる
↓
吠える
↓
飼い主さんが来てくれる
↓
空腹感・排泄したい、以外の条件でも吠えるようになる
(外に出たい、かまって欲しいetc)
というように、複数の条件・要因が絡み合って、
【早朝に吠える】
という行動が形成されていくと考えられます。
ですので、
◇吠えても相手にしない
◇ハウスをシートで覆う
◇寝る前に疲れさせる
◇寝る前に少しご飯をあげる
という対処方法を組み合わせて(同時併用で)日常的に取り組むこと(習慣化)が大切です。
愛犬が吠える根本原因を理解して、静かな朝を迎えよう(まとめ)

◉オシッコやウンチが溜まっている
◉日の光を感じて目が覚める
◉夜行性動物としての生理的特徴
等々、
《早朝に吠える》
という行動を引き起こしやすい条件をいくつか挙げました。
ここで間違えないで欲しいのは、それらはあくまで、
《吠えることを誘発する条件(先行刺激)》
でしかないことです。
愛犬が吠える最大の“理由”は
★様子を見に来てくれる
★何かをくれる
★かまってもらえる
等の、
【飼い主さんの行動・態度がもたらす報酬】
です。
愛犬の要求吠えには応えない
を、早朝に吠える時に限らず、愛犬と接する際に常に意識して飼い主自身が習慣化する。
お互いにスッキリとした朝を迎えるために、大切なことです。
質問や悩み相談をお寄せください
「こんな場合はどうしたら良いの?」
等々、質問したいことや相談したいことはありませんか?
佐々木ドッグトレーニングでは、飼い主さんからの質問や相談を随時受け付けています。
「こんなこと聞いても良いの?」
というささいなことでも構いません。
メールでの相談は無料ですので、お問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。